研究課題/領域番号 |
22510250
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研究機関 | 独立行政法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
秦田 勇二 独立行政法人海洋研究開発機構, 海洋・極限環境生物圏領域, チームリーダー (20399562)
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研究分担者 |
鶴若 祐介 独立行政法人海洋研究開発機構, 海洋・極限環境生物圏領域, 技術研究副主任 (30533856)
西 真郎 独立行政法人海洋研究開発機構, 海洋・極限環境生物圏領域, 技術副主事 (50416004)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 深海生物 / 持続的利用 / 遺伝子 / 細胞 / ライブラリー |
研究概要 |
本研究課題は希少な生物から有用物質を探索する際に、先ず、その生物を持続再生可能なバイオリソースへと一旦変換しておいて、その後にこれを資源として有用物質を様々な角度から探索するという新たな試みを目的とした研究である。研究代表者らの所属する海洋研究開発機構は深海領域における生物調査を行っており、深海から新種の多細胞生物が高い頻度で次々と検出されている。新規性の高い生物から新規性有用物質が発見されると想定できるので、今後、深海多細胞生物から医薬、化粧品、食品、工業分野に有用な物質の発見が期待できる。ここで問題なのは、深海多細胞生物は「捕獲できる個体数が大変僅か」であり、さらに「飼育培養によって個体を増やすことが大変困難」なことである。そこで研究代表者らは“希少生物”を「増幅できるバイオリソース」に変換するという新たな試みを目指している。より具体的には、深海多細胞生物の遺伝子ライブラリー(増幅可能)や細胞ライブラリー(増殖可能)を作製し、これらをリソースとして有用物質の探索・性質解析・応用検討を展開していく。従って本研究課題の重点項目としては深海生物群を貴重なバイオリソースとして有効に利用する為に、より多くの深海由来多細胞生物の遺伝子ライブラリー・細胞ライブラリーを作製することにあり、その為の効率的な手法等も同時に開発することにある。3年目である24年度はオオグチボヤやユメナマコをはじめとする深海由来多細胞生物14種からの遺伝子ライブラリーの構築に成功した。またユノハナガニなど4種の深海生物からmRNAサンプルを調製し、これらをcDNAに変換した後、誘導発現用ベクターに導入することで、より即戦力的な遺伝子ライブラリーの作成にも成功した。生物サンプルとしてはエタノール浸漬保存サンプルよりも-80℃凍結保存サンプルの方がより質の高い遺伝子ライブラリーが調製できるという見解も得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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