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2012 年度 実績報告書

ミャンマー政府の国民概念再検討:バマー・ムスリム概念形成分析を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 22510259
研究機関東京外国語大学

研究代表者

斎藤 紋子  東京外国語大学, 外国語学部, 研究員 (20512411)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード地域研究 / ミャンマー / ムスリム / 国民統合 / マイノリティ
研究概要

本研究は、ミャンマーにおける国民統合の過程とそこに含まれる問題を再検討することを目的とする。その手法としては、ビルマ族仏教徒中心の国民国家建設の中で、結果的に「国民」の最も周縁に置かれてしまったムスリム住民の実体験や彼らの持つ資料を詳細に検討する。平成24年度はミャンマー国内で国民統合とも絡む大きな動きがあったので、民政移管後の現状を分析することとした。
1.平成24年5月末に、ミャンマー西部ヤカイン州において、女性に対する暴行事件をきっかけに、イスラーム教徒であるロヒンギャ族と仏教徒ヤカイン族の対立が激化した。時の経過とともに、ミャンマー全土で反ムスリムの動きにつながり、暴動が複数回発生した。ミャンマーでは報道規制が緩和され、インターネットを通して情報を得られるようになったので、そこからミャンマーでの動きを追い、政府、仏教徒僧侶、仏教徒市民の考え方を分析した。
2.上記1で示したような民政移管後の反ムスリムの動きに関し、現地でのインタビュー調査および資料収集を行うため、ミャンマーでの現地調査を三度に分けて実施した。これまでに比べればかなりの報道の自由が認められ、情報が多く流通するようになったが、本研究の対象である「ビルマ族仏教徒中心の国民国家のなかで周縁に置かれたムスリム住民」からすれば、情報についても仏教徒視点での偏向報道が多いという不満を持っていることがわかった。これに関連して、実際には報道されていない政府暴動調査委員会の調査での現状や、イスラーム教徒をかくまった仏教徒に対する私的制裁などについてもインタビューでの証言や資料を入手することができた。
研究最終年度に大きな動きがあり、現在も状況は落ち着いていないため、今後も引き続き注視し、分析を加えていく所存である。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 「ミャンマーにおける「バマー・ムスリム」概念の形成―1930年代ナショナリズム高揚期を中心として―」2012

    • 著者名/発表者名
      斎藤紋子
    • 雑誌名

      東南アジア:歴史と文化

      巻: 41 ページ: 5~29

    • 査読あり
  • [学会発表] 植民地ビルマの一側面:外国人増加とイスラーム教徒

    • 著者名/発表者名
      斎藤紋子
    • 学会等名
      日本ミャンマーソサエティ
    • 発表場所
      明治学院大学
    • 招待講演

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公開日: 2014-07-24  

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