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2010 年度 実績報告書

メコン川地域における外国人・無国籍児童への教育協力に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22510260
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

瀧田 修一  お茶の水女子大学, 人間発達教育研究センター, 特任リサーチフェロー (00510033)

研究分担者 野津 隆志  兵庫県立大学, 経済学部, 教授 (40218334)
キーワード国際協力 / メコン川地域 / 不就学 / 無国籍児童 / 教育協力
研究概要

本研究は、(1)メコン川地域、特にラオスを中心に、近年活発な国境を接する隣国との「人の流れ・交流」の関係性に着目し、児童就学の阻害要因を明らかにする。社会主義国ラオスが持つ「教育行政」「地域コミュニティ」「村落経済」の特異性を隣国との比較調査分析をもって明確にし、それらと就学問題、就学阻害要因が形成する構造を探る。(2)就学促進のために必要なメコン地域における教育協力の可能性を探る。従来の国際機関や国際NGOといった単独のアクターだけでなく、それらの相互関係性や、南南協力を視野に、メコン地域の効果的な教育協力ネットワークの構築について調査を実施する。以上2点を目的としている。
本年度は、特にラオス・タイの国境地帯に調査拠点を設定し、3年の継続調査を実施するための基礎情報の収集を行った。具体的には、「ラオス:サワンナケート県において社会主義コミュニティと就学の関係性、就学のための教育協力ネットワークの実態調査」、「ラオスからタイ側への『人の流れ』についての実態調査」、「タイ:『越境児童』『無国籍児童』に関する基礎統計、基礎資料の収集、教育協力ネットワークの実態調査」である。サワンナケート県現地調査の成果として、まず、「ラオスからの労働移動の多くが不法就労の形で行われており、その場合、当局の摘発を恐れ、不当な賃金で労働を強要されたり、人権侵害にあっても訴えることができないラオス人越境移民労働者が少なくないこと」、「特に初等教育修了程度の児童による不法越境・不法滞在のケースが多いこと」、また、「サワンナケートでは越境人身売買ないしヒューマン・トラフィッキングもラオス国内で一番多いと報告される地域であること」、他方、「多くの越境移民労働者を受け入れる側のタイでは、このような移民による犯罪や麻薬・エイズ問題が大きな社会的問題となっていること」など統計的にも明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] タイにおける外国人児童の学校不就学の要因-サムットサーコーン県におけるミャンマー系児童の事例より-2010

    • 著者名/発表者名
      野津隆志
    • 雑誌名

      「タイ研究」日本タイ学会

      巻: 第10号 ページ: 1-16

    • 査読あり
  • [学会発表] ニューカマー児童生徒の教育問題への比較教育学的研究2010

    • 著者名/発表者名
      野津隆志、乾美紀
    • 学会等名
      日本比較教育学会(ラウンドテーブル)
    • 発表場所
      神戸大学
    • 年月日
      2010-06-27
  • [学会発表] 教育政策決定過程と地域学校運営2010

    • 著者名/発表者名
      瀧田修一
    • 学会等名
      日本比較教育学会
    • 発表場所
      神戸大学
    • 年月日
      2010-06-26

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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