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2012 年度 実績報告書

HIV/AIDS問題に対処するローカルな公共性の構築に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22510263
研究機関京都大学

研究代表者

西 真如  京都大学, グローバル生存学大学院連携ユニット, 准教授 (10444473)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードHIV感染症 / 公共性 / アフリカ
研究概要

エチオピアにおいて、2012年8月5日から17日までの期間、HIV感染症問題に関する現地調査を実施した。昨年度に引き続き、南部州グラゲ県においてHIV不一致カップル(一方がHIVに感染しており、他方が感染していないカップル)に関する調査および、HIVの影響を受けた世帯の生計を支えるための地域住民の取り組みについて調査を行った。
本年度の調査においては、HIVで夫を失い、自らも陽性者である女性の生計や再婚、出産といった問題に、特に焦点をあてた聞き取りを行った。エチオピアでは近年、治療薬の普及によりHIV陽性者の余命が顕著に改善している。しかしHIV陽性の女性は、性交渉においてはほかの地域住民に対して、また出産においては子に対して疫学的なリスクとなり得るため、地域社会から孤立しやすい。
しかし本調査においては、グラゲ県において、HIV陽性者である女性の世帯が持続的な生計を営むことができるよう、地域住民が食料生産に必要な労働力を提供している事例があることが明らかになった。また地域で活動するヘルスワーカーのなかには、陽性者の結婚や出産に必要な知識を積極的に提供する者もいることが明らかになった。これらの事例は、HIVに感染した者と感染していない者とが、地域社会において共存するための倫理的な関係について考察する上で重要な意義があると思われる。
なお本研究の成果については、日本社会医学会および国際エチオピア学会において報告をおこなった。さらに和文論文1編、英文論文1編を執筆し、学術誌に投稿中である。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Morality, Risk, and Knowledge in the Era of Global Health: HIV Interventions and Local Responses among the Gurage2012

    • 著者名/発表者名
      Nishi Makoto
    • 学会等名
      18th International Conference of Ethiopian Studies
    • 発表場所
      Dire Dawa University, Ethiopia
    • 年月日
      20121029-20121102
  • [学会発表] 服薬アドヒアランスに関する医療人類学的考察―アフリカから学ぶ、感染症治療に服薬者の社会関係が果たす役割2012

    • 著者名/発表者名
      西真如
    • 学会等名
      第53回日本社会医学会総会
    • 発表場所
      関西大学高槻ミューズキャンパス
    • 年月日
      20120714-20120716

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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