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2012 年度 実績報告書

フランス語圏アフリカ諸国におけるフランス語とアフリカ諸言語の共存に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22510274
研究機関熊本県立大学

研究代表者

砂野 幸稔  熊本県立大学, 文学部, 教授 (60187797)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード言語政策 / フランス語 / セネガル / マリ / モーリタニア / アフリカ諸言語 / 教育言語 / 植民地政策
研究概要

本年度は、セネガル、マリ、モーリタニアに関する文献研究を継続すると同時に、現地研究者とのメール等による情報交換を通して、アフリカ諸言語による教育、出版等について、最新の情報を入手することに務めた。文献研究に関しては、とくに、植民地期のフランス植民地政府による現地語政策、およびキリスト教宣教団や派遣教師などによる現地語研究に関して、パリ国立図書館、国立民族学博物館図書館において、所蔵資料の閲覧、複写を行い、植民地期から現在にいたるフランス語と現地語の関係を具体的に跡づけることを試みた。
セネガルについては、初等教育導入段階におけるセネガル諸言語の使用は、昨年度の調査によって確認した大幅な遅れが続いており、状況がすみやかに改善されるような動きはみられない。モーリタニアにおいても、アラビア語化政策の中で、アフリカ諸言語を母語とする住民にとっては、むしろフランス語教育が全面的アラビア語化への防波堤となっている状況は変わっておらず、アフリカ諸言語による教育の実質的な進展は見られない。マリについては、昨年来の混乱のために現状の把握が困難な状況が続いているが、現在の状況下でアフリカ諸言語による教育の進展が見られるとは考えられない。
植民地期の現地語政策、現地語研究に関しては、19世紀から20世紀初頭にかけて、植民地行政府によるフランス語教育がはなはだしく限定的なものであった一方で、王政復古後イギリスから返還されたセネガル植民地に派遣された最初のフランス語教師ジャン・ダールが現地語による教育を試みたことや現地に派遣されたカトリック宣教団が現地語の辞書を作成するなど、現地語に対する関心が第一次世界大戦後、植民地への介入が本格化する以前には現地語への関心が高かったことを、植民地行政官による著作、ジャン・ダールやカトリック宣教団が作成した辞書などの一次資料によってあらためて確認することができた。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 近代のアポリアとしてのリテラシー-リテラシー再考22012

    • 著者名/発表者名
      砂野幸稔
    • 雑誌名

      ことばと社会

      巻: 14号 ページ: 4-42

    • 査読あり
  • [雑誌論文] <言語多様性>再考-モーリタニアにおける単一言語主義の挫折としての<多言語主義>を一つの事例として2012

    • 著者名/発表者名
      砂野幸稔
    • 雑誌名

      熊本県立大学大学院文学研究科論集

      巻: 5号 ページ: i-xv

    • 査読あり
  • [学会発表] Coexistance du français et des langues locales au Sénégal2012

    • 著者名/発表者名
      Yukitoshi Sunano
    • 学会等名
      Congres d'automne de la Societe Japonaise de Didactique du Francais
    • 発表場所
      熊本大学
    • 年月日
      20121110-20121111
    • 招待講演
  • [図書] 言語と貧困-負の連鎖の中で生きる世界の言語的マイノリティ2012

    • 著者名/発表者名
      松原好次
    • 総ページ数
      266
    • 出版者
      明石書店

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公開日: 2014-07-24  

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