アメリカ先住民ラコタ・スー族社会における文化再生および共同体再生において、部族大学が重要な役割を担っていることが明らかになった。その第1は部族社会の諸問題―貧困、疾病、低学歴、家族の紐帯の喪失などに対処できる有能な人材をそれぞれの対応部署に輩出していることである。ことにそれは小中学校などの教育現場に顕著である。第2にそれら学生の学習継続、動機付けに指導教員が多大な努力を払い、時には個人的な支援が学生を脱落から救っている現実が明白になった。第3に言語維持カリキュラムの作成、儀式の大学における実践など部族大学が文化維持への明白な意志をもち、具体的な実践をしている実態が明らかになった。
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