本年度は、下記の資料の収集・分析、調査、社会還元等を実施した。 第1に、労働組合その他の協力を得て前年度までに行った自治体職員等への全国的なアンケート調査を補強するためのヒアリング調査を、北九州市や茨城県内で実施した。 第2に、イギリス公務労働者のワーク・ライフ・バランスの実態調査研究の予備研究として、イギリスの各種労働統計(とくに労働時間)統計原資料を収集・分析した。またその成果の一部は、雑誌「季刊・自治と分権」第52号に「ワーク・ライフ・バランス問題の現状とジェンダー平等」と題する原稿として提出した。(2013年1月原稿提出、3月校正済み、7月掲載予定。) 第3に、茨城県、福岡県、福岡市、その他各自治体で実施されているワーク・ライフ・バランス関連の各種調査報告書や自治体の計画(男女共同参画)などを収集した。また、茨城労働局や茨城県の協力を得て、県内企業その他の男女共同参画やワーク・ライフ・バランスの実態の把握に努めた。 第4に、研究のための情報収集とワーク・ライフ・バランス研究成果の社会還元を兼ねて、自治体主催の再就職支援セミナー、ライフプランのワークショップ、その他民間企業勤労者を対象とする講演等を行った。出産子育て期の職場復帰の壁の厚さとワーク・ライフ・バランスの難しさについて、当事者である主婦や民間企業の人事管理担当者などから、貴重な情報を収集することができた。この他、高校生を対象とする模擬授業でも研究成果の一部を還元した。(加えて、2013年5月にも、公民担当の高校教員向けに研究成果を還元することになっている。)
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