研究概要 |
中国三論宗の代表的思想家・吉蔵のテキストをも参照することで、論文「空と即」で展開された、西谷啓治の「即の論理」の再構築を試みた。その結果、現代の三値のパラコンシスタント論理の体系をもちいた論理体系を提案し、日本語・英語の論文として執筆するとともに、国際会議で研究発表を行った。 また仏教思想における矛盾の意義についての共著論文(Deguchi, Garfiled, and Priest, The Ways of Dialetheist: Contradiction in Buddhism, 2008, Philosophy East & West)が国際的な反響を呼ぶ中で、同論文をテーマとする特集が国際誌(Philosophy East & West)で企画されたのに伴い、同論文を批評する6つの論文にそれぞれ応答する共著論文を執筆した。これらの論文は、同誌の2013年6月号に掲載される予定である。 さらに華厳思想における「即の論理」を扱った共著論文の出版に向け、共著者と密接に協力しつつ、最終的な執筆作業を行った。
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