本年度の研究成果は以下の三点である。 1)未入手の関連写本のコピーを入手して、各写本について詳細なdescriptionを行った。 2)2月末から3月の一月間イタリア(ローマおよびパドヴァ)とフランス(パリ)に滞在して、各地での図書館で、関連写本について、写本学(codicology)上の研究、および難読箇所の読みの確定等を行った。 3)2011年6月にコペンハーゲンで予定されている国際学会で、本研究の目的である「12世紀論理学諸学派」について発表を予定している。それに向けて、12世紀の論理学者の名前に言及している諸文献を網羅的に収集した資料集を作成した。この資料集は、今後の研究のまさに出発点となるものである。
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