研究課題/領域番号 |
22520045
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
古勝 隆一 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (40303903)
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研究分担者 |
内山 直樹 千葉大学, 人文社会科学研究科(系), 准教授 (20449284)
嘉瀬 達男 小樽商科大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (80449537)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 文献学 / 目録学 / 余嘉錫 / 中国近代 |
研究概要 |
平成24年度は、研究代表者がドイツ・ミュンスター大学にてアレクサンダー・フォン・フンボルト学者として訪問研究を行ったため、研究分担者との研究集会を催すことはできなかった。 しかし本研究にとっては、大きな進展があった。それは余嘉錫の著書である『目録学発微』を、研究代表者と研究分担者2名の協力によって訳出し終えたことである。余嘉錫文献学研究にとっては、大きな意義のある成果となろう。同書は、25年度内に正式に出版される予定である。 『目録学発微』訳出の基礎として、研究分担者である嘉瀬達男が「余嘉錫『古書通例』『目録学発微』の版本と成立過程」(『小樽商科大学人文研究』124)を発表し、たいへん複雑な同書諸版の関係を解明しえたのも、本年度の重要な成果である。 また、研究計画の主要な柱である『四庫提要辨証』の読解・分析も着実に進んだ。 総じて、研究計画が順調に進んだ一年であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究集会が催せなかったことは、当初の計画をはずれるものであった。しかし、本研究の研究計画に盛り込んでいなかった『目録学発微』を完訳し、詳しい注釈を付けられたことの学術的意義は大きいと考える。
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今後の研究の推進方策 |
来年度が最終年度であるため、来年度において、研究計画を完成させる予定である。 まず第一に『四庫提要辨証』の読解・分析を完成させ、ウェブサイト「中国近代文献学―余嘉錫の総合的研究」上(http://yujiaxi.wordpress.com/)に公開すること。 第二に『目録学発微』を正式に出版すること。 第三に、この研究計画により得られたさまざまな知見を、上記のウェブサイトにて公開し、広く一般の方に成果を還元すること。 以上の方法により、この研究計画を完成させたい。
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