研究課題
具体的内容:a)神宮文庫の所蔵する宇治・山田に関する江戸時代の諸史料及び明治以降の神仏分離関連資料を調査した。b)伊勢市史編さん室所蔵で歩数で距離が示されている『山田衢々之図』をデジタル撮影し、これをもとに、すでに廃寺となった寺院の現住所を確定した。c)伊勢(宇治・山田)における神仏分離の性格を明確にするために奈良県や京都府、福岡県等における神仏分離の事例を研究した。d)宇治・山田の神仏分離に関する基礎史料である『勢陽雑記』、『神宮典略』、『勢陽五鈴遺響』及び『宇治山田市史』の仏教寺院関係記述をデータ化した。e)東京国立博物館所蔵の伊勢路見取絵図を基本とし、絵図上の寺院と、種々の絵図や上記基礎史料の情報をリンクさせた。f)平成23年度作成に『寺院検録』から作成した286ヶ寺及び『寺院名録』から作成した264ヶ寺以外に、二つの史料の性格上、何れにも記載のなかった寺院があったため、神宮文庫所蔵の諸文献を参考に新たに59ヶ寺に関する補表を作成した。g)伊勢市史編さん室所蔵の『山田衢々之図』などをもとに、伊勢市内全般と神領五ヶ村のあった明和町についてすでに廃寺となった寺院の現住所を確定した。h)平成23年度分も含めて各地の社寺で行われた神仏分離の事例のレポートを作成した。i)種々の研究成果を交えながら報告書を作成した。意義・重要性:伊勢市内に存在した寺院や神祠などの宗教施設に関し、絵図や文書など諸文献に蓄積されてきた情報を整理し、データ化したことで、今後の研究・分析のための基礎資料を提供できた。また、諸文書を関係づけることによって、画像上から原史料へ到達できるなどコンピュータを利用した形での基礎資料の提供を行なうことができた。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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宗教研究
巻: 275号 ページ: 27-31
皇學館大学神道研究所紀要
巻: 第29輯 ページ: 9-14