近代的国家体制構築のさなか、侵略を露骨化しつつある日本との友好関係の維持に腐心していた大韓帝国に受容される近代学問と思想が如何なる役割を果たしたか、という問題意識のもと、とくに国家学・反国家思想の受容実態を、近代学術の伝授と受容の観点から究明しようとする本研究において、まず、「国家学」関係書籍の原書確認と対照考察をおこない、その受容実態を明かにしたのであり、つぎに、帝国主義批判書の原書確認と対照分析を通じて、近代日本の帝国主義国家思想に対する批判論の意義と韓国知識人によるその受容実態の一端を究明した。
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