革命前の回族の社会には伝統的な経堂教育が行われていた。この経堂教育では13種類の教科書を学習することになっていた。これらの教科書の最終段階では倫理・道徳に関する著作が学ばれた。それはイスラームのシャリーアの学習に始まり、ついで倫理・道徳的完成を目的とするタリーカの修行をする。この修行を終えるとアッラーに近づく修行をする。この修行がハキーカの修行である。この修行を終えるとアッラーに限りなく近づいた人間とみなされる。アッラーに近づきアッラーとほぼ一体となった人間が「全人」と呼ばれる。経堂教育においてはこの「全人」の養成が教育目的となっていた。この内容は『馬徳新哲学研究序説』において明らかにした。
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