本研究は、明治から大正期にかけて活躍した女性画家・野口小蘋 (1847~1917)の作品と伝記に関する網羅的な研究を行うと共に、当時の画壇における史的位置付けの考察を目的とする。目的達成のため次の調査を実施した。 (1)小蘋作品と伝記の網羅的データベース作成、 (2)年表作成、 (3)作品成立の編年 (4)交流人物、活動地域の情報を収集し、小蘋の絵画制作や画風展開との影響関係を考察。 調査の中で、これまで未紹介の最初期作品の発見があり、論文において小蘋の初期の画業の様相を具体的に提示することができた。
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