研究課題/領域番号 |
22520113
|
研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
北川 博子 関西大学, 博物館, 研究員 (30425061)
|
キーワード | 芸術諸学 / 美術史 / 浮世絵 / 近世上方文化 |
研究概要 |
1.実地調査と図録・Webサイトからの入力 関西大学図書館、大阪府立中之島図書館、大阪歴史博物館での実地調査や、図録・Webサイトからデータを入力していった。作品考証が必要な場合は早稲田大学演劇博物館、国立国会図書館などで資料閲覧を行った。 なお、日本近世文学会秋季大会における口頭発表のため、大韓民国ソウル市を訪れた際に、韓国の主要博物館や美術館には、現時点で上方浮世絵の所蔵が確認できないとの情報を得た。 2.展覧会への協力 以下の記展覧会の作品選定に、上方浮世絵に関する専門的知識を供与した。 ・「上方舞・山村流」(4月6日~5,月23日、大阪歴史博物館) ・「特別展写楽」(5月1日~6月12日、東京国立博物館) 3.展覧会見学 浮世絵に関連した「国芳展」(大阪市立美術館)、「写楽展」(東京国立博物館)、「ホノルル美術館所蔵北斎展」(京都文化博物館)などの展覧会はもちろん、広く美術史を理解するためにも「女性像の系譜」(大和文華館)など、多くの展覧会を見学、展示の構成や方法、図録の編集などについて理解を深めた。 4.一般への啓蒙 大阪商業大学商業史博物館第16回ミュージアムセミナー「浮世絵を味わう-上方浮世絵の歴史と鑑賞-」(平成24年2月9日、16日、23日)にて以下の連続講座の講師を務めた。 第1回「上方浮世絵の歴史と特徴」 第2回「国内外の上方浮世絵コレクションについて」 第3回「上方浮世絵を読み解く」
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上方浮世絵所蔵の実地調査に関しては、先方の都合があり、計画通りには行かない場合も多い。今年度も当初の予定とは違ったものの、実地調査により、上方浮世絵の所蔵データベースを成長させていくことができた。また、次年度に向けての情報を各方面から得ることもできている。
|
今後の研究の推進方策 |
上方浮世絵所蔵の実地調査については、随時、情報を集めながら行うこととする。従って、当初、予定していた所蔵機関でも諸事情により調査が行えないことや、新情報によって調査が行える場合も出てくるので、臨機応変に対応して調査を行っていきたい。 調査した結果は、データベースに蓄積するだけではなく、個々の作品についての研究を行う予定である。
|