研究課題/領域番号 |
22520120
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中村 三春 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (80164341)
|
研究分担者 |
米村 みゆき 専修大学, 文学部, 准教授 (80351758)
友田 義行 立命館大学, 文学部, 非常勤講師 (40516803)
|
キーワード | 文芸映画 / 日本映画史 / 日本アニメーション史 / 映画データベース / 表象文化論 |
研究概要 |
1950年代の日本映画(アニメーション映画を含む)と日本文学との間の相関関係を多面的に探究し、日本映画および日本文学の意味・意義・価値を新たな方法論によって究明するという「研究の目的」に従って、今年度は、次の研究業績を上げた。 1)「研究実施計画」に基づき、「1950年代〈映画-文学〉相関研究会」を開催した。当初計画では年間2回の予定であったが、第1回(2011年3月12日、北海道大学東京オフィス)が東日本大震災の影響で大幅に規模を縮小せざるを得なかったため、1回増やして3回とした。すなわち第2回(2011年7月30日、北海道大学)、第3回(2011年9月10日、北海道大学東京オフィス)、第4回(2012年2月18日、立命館大学)を、各盛況裡に開催した。 2)研究会においては研究代表者・分担者のほか、研究協力者としてゲストスピーカーに研究発表を依頼し、第2回(横濱雄二、井川重乃)、第3回(溝渕久美子、志村三代子)、第4回(雨宮幸明、禧美智章)以上6名の発表を聴講し、研究内容を充実させることができた。 3)これらの研究活動に伴い、研究代表者と研究分担者のほか、12名の研究協力者を選任し、あわせて15名の態勢で研究グループを形成、メーリングリストを構築し、それを利用して情報交換と研究打合せを行った。 4)「研究実施計画」に基づき、引き続き「1950年代日本映画―日本文学相関データベース」の入力作業を継続した。これは、既刊の映画事典類に基づき、関係作品の基礎データを入力してファイル化したものであり、今後、拡充して研究に利用するほか完成後は一般公開する予定である。 5)「研究実施計画」に基づき、国立近代美術館フィルムセンター、早稲田大学演劇博物館、市川市文学プラザ、立命館大学アート・リサーチセンター、日本近代文学館、国立国会図書館等において、資料調査を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1)当初予定の2回に1回を上乗せして計3回の研究会を、札幌・東京・京都で開催し、3名の研究メンバーに加えて6名のゲストスピーカーも交えて充実した研究活動を展開した。 2)7件の雑誌論文、13件の口頭発表、それに1件の単著図書を世に問い、当初予定を上回る研究成果を上げることができた。 3)「1950年代日本映画-日本文学相関データベース」の入力作業については、進行中であり、いまだ時日を要する。
|
今後の研究の推進方策 |
平成24年度は研究最終年度に当たるため、共伺研究全体および各研究メンバーの研究を完成し、成果を公表することに重点を置いて研究を推進する。そのための方策として次の事業を予定している。 1)2012年6月23日に北海道大学において、最終回(第5回)研究会を開催する。ゲストスピーカー(大久保清朗)を迎え、研究メンバー各自の研究課題および「原作」(映画における文学)の共通テーマによって研究発表を行う。 2)2012年lO月末に予定されている学会においてパネル発表(シンポジウム)を行い、研究課題の最終的な集成と一般公開を実現する。その成果は各自、論文・著書として発表する。 3)「1950年代日本映画-日本文学相関データベース」の入力作業を完了し、公開可能な形に整形し、媒体・Webにおいて公開することを目指す。
|