1950年代の日本映画(アニメーション映画を含む)と日本文学との間の相関関係を多面的に探究し、日本映画および日本文学の意味・意義・価値を新たな方法論によって究明するという「研究の目的」に従って、今年度は、次の研究業績を上げた。 1)今年度前期においては、「研究実施計画」に基づき、前年度から引き続き第5回「1950年代〈映画-文学〉相関研究会」を2012年6月23日(土)に北海道大学において開催した。研究代表者・分担者(中村・米村)が報告を行ったほか、研究協力者として大久保清朗(特別研究発表)および友田義行(報告)にゲストスピーカーを依頼し、研究内容を充実させることができた。 2)今年度後期においては、「研究実施計画」に基づき、最終的な研究成果公開のためのシンポジウムを、2012年10月28日(日)に、ノートルダム清心女子大学伊福町キャンパスにおいて開催された日本近代文学会秋季大会に申請して認められ、「〈原作〉には刺がある―一九五〇年代日本映画と日本近代文学との相関研究―」の題で開催した。当日は研究代表者・研究分担者(中村・米村)のほか、研究協力者として横濱雄二・友田義行にも発表を依頼し、参会者との間で熱心な討論が行われた。またこシンポジウムに先立ち、2012年9月29日(土)に、北海道大学東京オフィスにおいて、発表の打合せを行い、上記の発表メンバーを中心としてプレ発表会を行った。 3)「研究実施計画」に基づき、引き続き「1950年代日本映画-日本文学相関データベース」の入力作業を継続した。 4)「研究実施計画」に基づき、引き続き国立近代美術館フィルムセンター、早稲田大学演劇博物館、市川市文学プラザ、立命館大学アート・リサーチセンター、日本近代文学館、国立国会図書館等において資料調査を行った。
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