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2010 年度 実績報告書

初期バロック音楽の実践的歌唱法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22520139
研究機関大分大学

研究代表者

栗栖 由美子  大分大学, 教育福祉科学部, 教授 (30305023)

研究分担者 松田 聡  大分大学, 教育福祉科学部, 准教授 (60282547)
キーワードアジリタ / 声区 / 装飾法 / 発音法
研究概要

22年度は,R.Donington, D.Galliver, L.Manen, R.Greenlee, J.Baird, S.A.Sanford等による先行研究の収集と読解,及び,G.Caccini, G.B.Bovicelli, P.Fr.Tosi, J.Fr.Agrioola等の歌唱理論書を収集し,翻訳を開始した。特に,G.Caccini,P.Fr.Tosiの歌唱理論書と,先行研究の読解をとおして,アジリタの技術についての見解をまとめ,その技術獲得に,現代の歌唱研究家,L.Manenが提唱する「インポスト・メカニズム」が有効であるとの示唆を得ることができた。また,上野学園大学において,G.Carissimi, L.Rossi, B.Strozzi, A.Stradella, L.Luzzaschi等の,バーゼルのスコラ・カントールムにおいては,A.Steffani, A.Cesti, G.Legrenzi, F.Cavalli, F.Gasparini等の手稿譜の収集を行い,その読解と並行して,G.Carissimi(1曲),L.Rossi(3曲),B.Strozzi(2曲),の手稿譜については,現代譜におこす作業を行った。演奏面においては,録音映像資料における演奏実践の批判的検討を行うとともに,近年のバロック音楽における演奏傾向を把握するため,ヨーロッパで活躍しているリュート奏者,今村泰典氏のもとを訪ね,声楽作品の演奏解釈や必要とされる歌唱技法について,演奏を交えながら助言を得た。
今回の成果により,演奏面では,この時代の声楽作品の適切な歌唱に対する指針を,具体的なレパートリーとともに示すことが可能となり,音楽史研究の面では,歌唱技術という点から,より歴史的な現実感を伴ったアプローチが可能となった。

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公開日: 2012-07-19  

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