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2010 年度 実績報告書

源氏絵の詞書筆者に基づく「源氏文化」の研究

研究課題

研究課題/領域番号 22520178
研究機関名古屋大学

研究代表者

高橋 亨  名古屋大学, 文学研究科, 教授 (10093048)

キーワード源氏絵 / 詞書筆者 / 王朝文化享受 / 文化コンテクスト
研究概要

「源氏絵」とそれに伴う詞書関連の情報を収集して整理し、これまでの研究成果と併せて、データベースを蓄積した。本年度の最大の成果としては、ウィーン国立工芸美術館(MAK)本の「源氏物語絵詞画帖」を発見したことである。その詞書筆者は現在までのところ不明であるが、絵は住吉如慶風であり、巻名と冒頭文に加えて、それぞれの巻中の贈答歌を主とした歌を記すという独自なものである。この作品を中心にして、同時代である17世紀の代表的な源氏絵の巻別の画面集成と、それに伴った詞書の集成をしつつある。
また、インディアナ大学ブルーミントン校とハーバード大学に所蔵されている源氏絵や他の平安朝物語関連資料についても、その調査と資料収集を行い、特に岩瀬文庫や徳川美術館に収蔵されている資料との関連を検討した。
それらの源氏絵とその詞書筆者の検討から、朝廷や江戸幕府と強い関連をもつ公的な性格の顕著な作品とともに、女性を中心とした私的な享受と結びついた作品という、文化コンテクストにおける多様性が、実態に即してより明確になりつつある。公家を中心とした詞書筆者の作品から、女子教訓書などの教養書として出版された版本などをも視野に入れて、より広く江戸前期における王朝文化の享受を解明することが重要である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 『狭衣物語』現存絵画資料場面一覧2010

    • 著者名/発表者名
      高橋亨
    • 雑誌名

      狭衣物語全注釈(おうふう、単行本所載)

      巻: V ページ: 431-443

  • [雑誌論文] 『竹取物語』の<終わり>と物語史のはじまり2010

    • 著者名/発表者名
      高橋亨
    • 雑誌名

      国文学解釈と鑑賞

      巻: 73巻3号 ページ: 34-38

  • [学会発表] 王朝物語の絵と歌2011

    • 著者名/発表者名
      高橋亨
    • 学会等名
      名古屋大学大学院国際言語文化研究科国際シンポジウム
    • 発表場所
      岩瀬文庫(西尾市)
    • 年月日
      2011-03-05
  • [図書] 王朝文学と物語絵2010

    • 著者名/発表者名
      高橋亨(編著)
    • 総ページ数
      542
    • 出版者
      竹林舎

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公開日: 2012-07-19  

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