研究課題
基盤研究(C)
近世前期の源氏絵の詞書筆者と、同時代の三十六歌仙などの詞書筆者たちとの重なりから、後水尾院を中心とした貴族文化圏が、その中心であることを解明した。徳川幕府による武家の政治権力も、王朝貴族文化の伝統を承けた、源氏物語や和歌とそれにまつわる書画の世界と相互補完的なのであった。そうした公家と武家との文化による結合が、嫁入り本などの女性文化の私的な享受へと通じ、やがては町人文化とされる元禄期以降の江戸文化の基底となったことを、国内外の多くの新資料に基づいて実証した。
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文化創造の図像学
巻: 154 ページ: 166-179
むらさき
巻: 49 ページ: 45-48