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2010 年度 実績報告書

活字組版の解明を基盤とする平仮名交り文古活字版の分析書誌学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22520180
研究機関奈良女子大学

研究代表者

鈴木 広光  奈良女子大学, 文学部, 教授 (70226546)

キーワード書誌学 / 古活字版 / 嵯峨本 / 活字 / 組版 / 書体
研究概要

平成22年度は本研究課題を今後遂行していくための基盤整備を行ない、以下の二点の成果を得た。
(1)以前に行った二つの研究課題の成果と考察を基礎とし、修正を加えたり発展させて本研究課題に接続するための方法的な考察を行った。その成果として、古活字版における活字セットと異版の関係について論じた「嵯峨本『伊勢物語』慶長十三年第二種本の活字と植字・組版について」、近代活版印刷術にまで通底する仮名の活字化の問題を古活字版におけるそれと絡めて論じた「開化の軋み」の論文二編を執筆した。前者は書誌学関係の雑誌に投稿して現在審査中、後者は平成23年5月刊行予定で、22年度内ではないので「研究発表」欄には記載していない。従来の研究と本研究課題の成果の一部から明らかになった事項が、平成23年3月10日『日本経済新聞』全国版朝刊33面アートレビュー「嵯峨本の謎」に記事として掲載された。
(2)慶長初年頃刊『徒然草』(国文学研究資料館蔵)を高精度デジタル画像データの形で入手し、RAWデータからTIFへの変換、幾何変形・傾き修正等の画像整形を行った。そのデジタル画像から、印字を活字ごとに矩形で切り出し、電子付箋に調査項目を付してデータベースを作成し、印字総数、活字種の数、印字寸法、文字連続の仕方、語・文中における使用環境等の基礎的情報を蓄積する作業を開始した。この作業は22年度以内に完成することができなかったので、23年度も継続する予定である。また嵯峨本『徒然草』については複製本を入手して、これをデジタル画像データに収めて同様の作業を行なうことにした。

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公開日: 2012-07-19  

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