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2010 年度 実績報告書

平安・鎌倉物語文学の享受と展開に関する総合的研究-絵と本文の不連続性について-

研究課題

研究課題/領域番号 22520195
研究機関駒澤大学

研究代表者

鈴木 裕子  駒澤大学, 総合教育研究部, 教授 (50248895)

研究分担者 櫻井 陽子  駒澤大学, 文学部, 教授 (60211934)
キーワード日本文学 / 物語文学 / 物語絵
研究概要

本年度は、三年間の研究期間中の初年度にあたり、基礎研究としてできる限り多数の物語絵作品を熟覧・調査することを主眼とした。絵本・絵巻等絵画資料を中心として、特に以下のような作品について熟覧・調査を行った。「伊勢物語」(駒澤大学図書館所蔵)、「村松物語」、「田村の草子」、「木曾物語」、「住吉物語」(三冊本・一冊本)、「舟のゐとく」、「武家繁昌」、「長良」(以上國學院大學図書館所蔵)、「平家公達絵模本」、「義経軍記絵巻模本」、その他の関連古典籍として「清輔奥義抄」、「綺語抄」、「永久百首」、「日吉社五十番歌合」(以上金刀比羅宮所蔵)、「平家公達草紙模本」(東京国立博物館所蔵)。本研究が対象としている平安・鎌倉期の物語の絵画資料だけでなく、多彩な絵画資料を多数実見できたことは、作品の絵画化の展開を把握することにつながり、今後の研究の推進にあたってきわめて大きな収穫であった。また、五回にわたって行った研究会では、主に、平安時代の歌物語「伊勢物語」が絵物語として享受されていくプロセスや、「平家公達草紙」の絵画化についての問題等を多角的に検討したが、特に「平家公達草紙」が平安・鎌倉物語文学の光芒を放つ物語として鑑賞し得ることと、その絵画化された場面との連関性にメンバーの興味が集約されつつあり、新しい視点での研究の可能性の萌芽が見えたと思われる。また、基礎資料の蓄積の一環として、駒澤大学図書館所蔵の奈良絵本「伊勢物語」について、その調査結果と画像の概要をまとめたものを、「駒澤大学図書館所蔵『伊勢物語』(奈良絵本)の概要」と題して『駒澤日本文化』第4号に発表し、資料の共有化と研究情報の発信を行った。その他の本年度蓄積した基礎研究に加えて、次年度では、さらに研究内容の精度を高めて、研究成果の発表へとつなげてゆきたい。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 〔翻刻〕駒澤大学図書館蔵 九行本『平家物語』巻十2011

    • 著者名/発表者名
      櫻井陽子・阿部昌子
    • 雑誌名

      駒澤国文

      巻: 48号 ページ: 93-137

  • [雑誌論文] 駒澤大学図書館所蔵『伊勢物語』(奈良絵本)の概要2010

    • 著者名/発表者名
      鈴木裕子
    • 雑誌名

      駒澤日本文化

      巻: 4 ページ: 1-16

    • URL

      http://wwwelib.komazawa-u.ac.jp/

  • [雑誌論文] 『建礼門院右京大夫集』から『平家物語』へ2010

    • 著者名/発表者名
      櫻井陽子
    • 雑誌名

      中世文学

      巻: 55 ページ: 98-107

    • 査読あり
  • [図書] 源氏物語の展望 第八輯(朝顔の姫君と光源氏の和歌贈答-物語世界の地脈を探って-)2010

    • 著者名/発表者名
      鈴木裕子
    • 総ページ数
      15-51(288中19)
    • 出版者
      三弥井書店
  • [備考]

    • URL

      http://wwwelib.komazawa-u.ac.jp/

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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