研究概要 |
江戸時代の大阪の漢学塾「懐徳堂」関係者は盛んに旅行し、多くの紀行を残した。それらの資料に含まれる客観情報は歴史学、地理学にとって貴重な史料である。また、それらの資料の記述内容は、彼らの表現技法・思想を分析する上でも重要な資料である。本研究は、それらの資料の中、漢文で書かれた資料を中心に調査・報告する。 本研究の2年目に当たる23年度は、22年度に収集した資料の分析と各紀行の訪問地の現地調査とを行った。具体的には以下のような内容である。 1,『環湖帖』のテキスト部分の校勘・解読を行った。成果は24年度中に発表する予定である 2,『東征稿』の校勘・解読を行い、訪問地の現地調査を行った。その成果は、論文「『東征稿』に見る中井竹山の江戸行」(『大阪府立大学工業高等専門学校研究紀要』45号、2111年12月)にまとめた。 3,『西遊記』『関東紀行』の訪問地の現地調査を行った。その成果は、24年度中に発表する予定である。
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