中井竹山著『西上記』を分析し、論文「『西上記』に見る明和九年の風水害」(『大阪府立大学工業高等専門学校研究紀要』46号、2011年12月)を著した。 また、加藤景範(竹里)著『観濤録』の旅行を現地調査を交えて分析し、論文「『観濤録』の旅―加藤景範の鳴門行」(『上方文化研究センター研究年報』14号、2013年3月)にまとめた。また、同論考の内容は、公開講座「江戸時代の大阪人の旅―鳴門渦潮見物」(2012年12月、於大阪府立大学工業高等専門学校)でも一般に公開した。 また、中井竹山著『東征稿』『西上記』については、全文の翻刻・注釈を公表した(「中井竹山『東征稿』翻刻・注」、「中井竹山『西上記』翻刻・注」、両者とも科学研究費報告書『江戸期の漢文遊記の研究―懐徳堂を中心に』(2013年3月)所収)。また、『東征稿』に関連する資料「水田紀久先生蔵『東征帖』」についての初歩的分析も同報告書に掲載した。 なお、3年間の成果は、科学研究費報告書『江戸期の漢文遊記の研究―懐徳堂を中心に』にまとめ、勤務校、国会図書館、大学図書館などに寄贈した。
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