研究課題/領域番号 |
22520235
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
山内 功一郎 静岡大学, 人文学部, 准教授 (20313918)
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キーワード | マイケル・パーマー / アメリカ現代詩 / エズラ・パウンド / 国際情報交換 |
研究概要 |
(1)2011年9月24日に慶應義塾大学で催された日本アメリカ文学会東京支部会において、本研究と直接関係するマイケル・パーマーに関する口頭発表を行った。 (2)2011年9月上旬に渡欧し、パリおよびヴェネチアにおける資料収集を行なった。またイタリアではヴェネチア大学のマモリ・ゾルジ教授に面会し、本研究の準備を的確に進めた。 (3)2011年10月30日に、マイケル・パーマーと関連の深い日本の詩人・和合亮一氏の長詩「詩ノ黙礼」を静岡大学人文学部のスティーヴ・レッドフォード教授と共に英訳した。この英訳は、カリフォルニア大学バークレー校芸術リサーチセンターの基金によって運営されるウェブ・マガジン「floor.」に掲載され、大きな反響を呼んだ。 <http://floorjournal.com/2011/10/30/excerpt-silent-salute-of-poetry/> (4)2011年11月19日に静岡大学人文学部で催された、和合亮一朗読講演会の主催者及び司会者を担当した。その際に上記(3)の英訳を一般来場者の方々の前で披露した。またイベント記録を報告するためにウェプ・ページを作成した。 <http://wagoryoichi.seesaa.net/article/236605955.html> (5)2012年2月に、マイケル・パーマーと関連の深いアメリカの詩人フィリップ・ラマンティアの訳詩集『シャスタ』(全101頁)を編訳し、メルテミア・プレスより刊行した。同訳詩集はアメリカの研究者・詩人から高い評価を得た。 (6)2012年3月に、本研究と直接的に関連する邦語論文「"生き生きとした道具"へと化す人間と事物」(査読あり)が、日本エズラ・パウンド協会『Ezra Pound Review』第14号に巻頭論文として掲載された(1-19頁)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
理由は以下の2点である: (1)エズラ・パウンド研究誌としては日本でもっとも権威のある『Ezra Pound Review』の巻頭に、査読付き論文が掲載されたことが、予想以上の成果となった。 (2)渡欧した際の資料収集が、とりわけイタリア在住の研究者の助力により、予想以上に順調に進んだ。
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今後の研究の推進方策 |
今後の推進方策は、以下2点を主眼とする: (1)研究期間の最終年度にあたる本年度は、パリを重点としたリサーチを行う。とりわけマイケル・パーマーと30年以上にわたり共同制作を行なってきたパリ在住のアメリカ人画家アーヴィング・ペトリンへのインタヴューを行い、その情報を本研究の成果論文に反映する。 (2)本研究の成果論文を執筆・発表する。本研究課題の二大対象であるダンテとパーマーに関するバランスの良い分析を行うと同時に、1970年代意向現代に至る社会情勢に関する洞察を含む論文を発表する予定である。
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