研究概要 |
平成24年度は以下のような研究業績および成果をあげることができた。 1.4月から9月にかけては、1970年代以降に活躍している黒人女性作家のうち、主として、Gayle Jones, Barbara Chase-Riboud, Alice Randall, Margaret Walkerの文学テキストにおける奴隷制度表象について資料収集を行った。 2.5月下旬にサンフランシスコで開催されたAmerican Literary Associationにおけるアフリカ系アメリカ文学および視覚芸術関連のセッションに出席しさらなる情報収集と最新の関連文献を入手することができた。 3.6月には日本アメリカ学会学術誌に受理されていた英語論文"Toni Morrison and Kara Walker: The Interaction of their Imaginations"が出版されたが、その内容をさらに発展させ、6月中旬の黒人研究の会全国大会、および7月下旬の多民族研究学会全国大会にて学会発表した。 4.8月から10月にかけては、Toni Morrisonの文学テキストと黒人芸術家Jacob Lawrenceとの影響関係についての草稿執筆を行い、10月下旬の日本英文学会九州支部におけるシンポジウムにおいて発表した。 5.12月上旬には韓国(釜山)で開催されたELLAKの国際大会のシンポジウムに招待され "Traumatizing Literary History in the Global Age"という題目で発表した。この国際学会では奴隷制度のトラウマ表象に関して重要な研究をしているW.J.T. Mitchell教授の講演を聞くという貴重な機会を得た。また、平成25年度1月から3月にかけて、本研究の成果を6月の大学公開講座(一般社会人対象)で発表するための原稿執筆を行った。
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