ジョージ・A・バーミンガム(1865-1950)を中心に北アイルランド小説の普遍的意義と価値を解明した。バーミンガムの初期のふたつの小説が巻き起こした論争がいかにアイルランドの歴史を揺り動かしたかを分析し、そしてこの騒動によってバーミンガムは、人々の融和のためにはユーモアが不可欠という普遍的真理を備えた小説を書くに至ったことを実証した。北アイルランド小説の新たな展開に関しては、グレン・パタソン(1961-)、シャロン・オウエンス(1968-)らの小説が、紛争に囚われぬ新しい姿の北アイルランドを描き、どのようなグローバル性を備えているかを提示した。
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