本研究は、 (1)日本におけるドイツ文学やドイツ関係の研究書の翻訳書誌を再検討し、また (2)明治時代においてドイツ学に関心を示した人物像の研究を目的とした。 ドイツ文学の日本における翻訳を分析した結果、明治時代にドイツ文化がどのように受容されたのかという傾向性が明らかになり、またドイツ文化受容の人的側面を考察することにより、ドイツ学の成立に対して政治家による影響が存在することが明らかになった。また明治時代の日本におけるドイツ学と英学を対比的に比較することにより、日本におけるドイツ文化受容の特質が解明された。
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