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2012 年度 実績報告書

18世紀ドイツ語圏における言語論の系譜

研究課題

研究課題/領域番号 22520324
研究機関国立音楽大学

研究代表者

宮谷 尚実  国立音楽大学, 音楽学部, 准教授 (40386503)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード言語論 / 翻訳論 / ハーマン / 言語思想 / ドイツ文学
研究概要

前年度までの研究をまとめ、単著の研究書『ハーマンの「へりくだり」の言語論』(知泉書館)として出版することができた。結果的に、18世紀のドイツ語圏言語思想の文脈において、ケーニヒスベルクの著作家ヨーハン・ゲオルク・ハーマン(Johann Georg Hamann, 1730-1788)の著作における言語コミュニケーションの形式を、翻訳論も含めて「へりくだり」の思想との関連で分析した研究となった。人間にたいする神の「へりくだり」の関係を、人間同士の言語コミュニケーションに適用して、対話の相手の思考と理解の次元に自らへりくだって、降りていくことをハーマンは求める。本書では、ハーマンにおける「へりくだり」の思想と彼の著作にみられる文字や書簡形式との関連に照明をあて、特に音声と文字との関連、書簡性、翻訳という概念で表されるハーマンのコミュニケーション戦略を、「へりくだり」の思想から解明した。こうした研究は、日本のハーマン研究をはじめ、さまざまな領域の研究に新たな視点を提供するものとして意義あるものである。特にハーマンに関する研究は、国内外で神学、文学、哲学と多角的に進められているが、文献学的に精緻な手法を用いつつも現代にも通じるコミュニケーション論に重点をおいて研究を進めた本研究の意義は大きい。本書により18世紀ドイツ語圏における言語論の諸相、特に言語学的記述を中心とした従来の近代ヨーロッパ言語論研究からは充分に注目されてこなかった、あるいは切り捨てられてしまっていた言語論の一面を明らかにする、という本研究の目的はまず一旦果たされたと言えよう。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 図書 (1件)

  • [図書] ハーマンの「へりくだり」の言語2013

    • 著者名/発表者名
      宮谷尚実
    • 総ページ数
      278
    • 出版者
      知泉書館

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公開日: 2014-07-24  

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