本研究の最大の成果としては、中国宋代の文人・歐陽脩の書簡九十六篇を南宋本の中から発見したことがあげられる。歐陽脩は今から千年以上前に生まれた中国の偉人である。彼の全集は既に刊行されており、未発見の書簡が存在しているとは全く想定されていなかった。その未発見書簡九十六篇を発見して、2011年の日本中国学会で研究発表を行った。発見のニュースは朝日新聞等の日本のマスコミだけでなく、中国国営通信・新華社が報道し、人民日報や光明日報等多くの中国のマスコミでも報道された。本研究期間に九十六篇の書簡についての研究を進め、それらをまとめて、拙著『歐陽脩新発見書簡九十六篇-歐陽脩全集の研究-』を刊行した。
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