研究課題/領域番号 |
22520376
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
高屋 亜希 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (20277784)
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研究分担者 |
山下 一夫 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (20383383)
千田 大介 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (70298107)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 現代中国 / 中国文化 / ロック / 中国音楽 / 大衆文化 |
研究概要 |
中国においてロックが都市娯楽文化に取り入れられたのは遅く、1990年代末から2000年代初のことである。ロックが初めて登場した1980年代後半から市民権を得るまでの約10年間、ロックは限られた一部の人々の間でしか受容されていなかったが、その一方で受容の裾野を広げる動きが進行していた。工業用プラスチックの原料として輸入された海外音楽のカセットテープやCDのカット版(打口)が地下で流通し、正規輸入ルートでは流通していない海外音楽に触れる貴重な機会となったのである。これが中国のロック愛好者を開拓するとともに、ひいては1990年代末の都市娯楽文化で活躍する音楽関係の人材を育てる重要な契機となった。娯楽文化としての中国ロックを考える上で、カット版の研究はきわめて重要である。 今年度の研究では、中国におけるカット版流通の状況や歴史的経緯を整理した上で、流通に関わった売人の中から後に音楽批評家(王小峰)・レコード会社(新蜂音楽社)の経営者・ロックミュージシャン(麦田守望者楽隊)に転身した事例を選び、カット版やその流通が果たした具体的役割を分析した。分析の結果、カット版の輸入状況によって生じる中国ロック受容の特徴や偏りの一端、カット版の値付けと音楽批評による価値付けとの密接な関係、音楽活動において市場を通じた自己主張を志向する傾向などが明らかになった。 また昨年度にひき続き、中国都市文化の状況や歴史的経緯について分析した中国の批評論文5篇を翻訳した。さらに文学・映画・演劇・音楽などジャンルごとに、2001~2008年の中国文化状況をまとめた年鑑『Chinese Culture Review(中国文化総覧)』第1~7巻を刊行してきたが、21世紀ゼロ年代の中国文化状況を総括する基礎資料として、このうち重要なキーワードをまとめた書籍を刊行する作業を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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