ポルトガル北部からスペインの北部に分布するアストゥリアス・レオン諸語の、アストゥリアス語とミランダ語という上層言語の異なる変種を歴史言語学的観点から考察した。アストゥリアス州での前後3回の現地調査で、現地の専門家などと協力しながら言語状況の把握や資料の収集を行い、コーパス構築に向けた作業を開始した。この分野は、中世ポルトガル語研究にも様々な視点を提供し、この間、所有詞に関しポルトガル語研究の枠では指摘されなかった研究展開の方向を示した。 日本では研究者は少ないので、現地と関係を保ちながら研究調査する意義は大きい。今後、研究代表者の専門のポルトガル語研究にも新たな知見を提供出来る。
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