研究課題
2012年4月から2013年3月にかけ1年間計6回の北京調査により,次のとおり,四つの調査課題・二つの研究課題のそれぞれについて,五つの機関を対象に口語系文献の調査(閲読・抄写・複製)と研究を進め、北京語・共通語とその口頭表現に関する新しい知見を得た。調査課題:①北京白話報刊(新聞と定期刊行物,旗人小説・北京評書を含む)の調査,②影戯影詞(影絵芝居とその脚本)の調査,③口供供詞(裁判の供述筆記とその引用)の調査,④電視劇本(テレビドラマの脚本)の調査/研究課題:⑤上記①~④により収集された清代から民国時期にかけての言語資料を蓄積する「清民語庫」の構築。⑥太田辰夫1958『中国語歴史文法』(東京:江南書院,最新2013重刊は,京都:朋友書店)の枠組みを用い,上記⑤により抽出された口頭対話をもとに,年代の確かな資料による漢語語彙語法の清代・民国期の演変を記述する。/対象機関:①中国第一歴史档案館(故宮西華門内),②中国国家図書館総館(白石橋路),同古籍館(北海),④首都図書館(東三環外)歴史文献閲覧室(地下一層),同中文期刊閲覧室(三層),同北京地方文献閲覧室(五層),⑤北京市档案館(北京市蒲黄楡,南三環内)1999年から2013年に至る継続調査で抄写入手した言語資料(これに「清民語料」の名を与える。「清民語料」とは「清代から民国時期にかけての言語資料」の意。)のいくつかについて,初歩調査の結果を研究会・学会等で紹介報告した。そのなかには,これまで内外学界で紹介されたことのない新発見の資料も若干ある。百年前,二百年前の新出言語資料の抄写と観察から教えられることは多く,引き続き定点観測を継続することが求められている。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2013 2012 その他
すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)
現代中国における言語政策と言語継承-少数言語について考える-(科研費基盤研究(B)「中国黒龍江省におけるモンゴル族コミュニティー言語保持政策や継承復興への取り組み」2012年度第2回日中ワークショップ報告書
巻: - ページ: -
日本中国語学会第64回大会予稿集
中国近世語学会ニュースレター2012年度第1号
http://www.bcomp.metro-u.ac.jp/chubun/luohe//luoheindex.html