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2010 年度 実績報告書

字書記述と実用例との対比から見た漢字字体規範の形成―『類聚名義抄』を中心に―

研究課題

研究課題/領域番号 22520454
研究機関北海道大学

研究代表者

池田 証壽  北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (20176093)

キーワード初唐宮廷写経 / 開成石経 / 字体規範 / 観智院本類聚名義抄 / 篆隷万象名義 / 実用例 / 字書記述 / 漢字字体
研究概要

本研究は、日本における漢字字体の規範の形成を、伝存する良質な字書に記述された字体規範と、初唐宮廷写経・開成石経・『日本書紀』写刊本に代表される標準的文献に使用された実用例の字体とを対照したデータベース構築により示すことを目的とする。漢字字体の字書記述とは字体規範を見出し漢字と「正」「俗」等の注記によって示すもので、『類聚名義抄』を中心資料に据えている。この目的を達成するために、本年度は、国内外の関連資料の調査を進め、研究発表・論文公刊を行って、特に次の2点の研究を推進した。
1.「漢字字体規範データベース」に基づく標準字体の策定と包摂規準の明確化
漢字字体規範データベース(HNG)公開文献から、中国の標準的文献(初唐宮廷写経、開成石経)に共通して出現する字種と標準字体とを抽出・整理し、初唐の標準字体と開成石経の標準字体とについて、両者に共通して同じ漢字字体となるものと、異なる漢字字体となるものの集合を策定した。また、同一の字体と認定するための規準(「包摂規準」)を精粗2段階に設定することを試みた。
2.中国字書・日本字書に基づく漢字字体データベース構築と包摂規準の明確化
中国字書としては、特に原本『玉篇』・『龍龕手鑑』・『大広益会玉篇』の、日本字書としては特に『篆隷万象名義』と『類聚名義抄』(観智院本)の漢字テキストデータベースを整備した。また、『篆隷万象名義』の漢字画像データベースは完成度を高め、観智院本『類聚名義抄』の漢字字体と比較する基礎データを構築した。さらに、字書記述の包摂規準について検討を加えた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 篆隷万象名義データベースの整備と問題点2011

    • 著者名/発表者名
      池田証壽
    • 雑誌名

      平成二十二年度高山寺典籍文書綜合調査団研究報告論集

      ページ: 46-60

  • [雑誌論文] Japanization in the Field of Classical Chinese Dictionaries2011

    • 著者名/発表者名
      IKEDA Shoju
    • 雑誌名

      Journal of the Graduate School of Letters (Hokkaido University)

      巻: 6 ページ: 15-25

  • [学会発表] 日本における辞書編纂の歴史2010

    • 著者名/発表者名
      池田証壽
    • 学会等名
      韓國日本言語文化學會2010年度秋季國際學術大會・招請講演會
    • 発表場所
      韓国・ソウル・明知大学校 招待講演
    • 年月日
      2010-10-13
  • [備考]

    • URL

      http://rose.hucc.hokudai.ac.jp/o16404/shikeda/kojisho.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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