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2013 年度 実績報告書

室町中期の古記録・古文書に於ける記録語・記録語法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 22520472
研究機関熊本大学

研究代表者

堀畑 正臣  熊本大学, 教育学部, 教授 (30199559)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2014-03-31
キーワード記録語 / 記録語法 / 室町中期 / 教言卿記 / 異名と唐名 / 病の語彙 / 漢語副詞 / 山科教言
研究概要

平成25年度は山科教言『教言卿記』(記録期間1405~11年)の記述研究を行った。
1「記録語」では、「活計(暮らしを楽しむ)」「計会(困窮・貧乏)」「自愛(珍重に値する)」「斟酌(色々考慮する)」「相博(交代)」「損色(修理の見積書)」「籌策(仲介・仲裁)」「左道(粗末)」「時宜(将軍の意志)」「比興(つまらない)」「秘計(仲立ち・工面)」「与奪(譲る)」等が見える。2の1「異名」では、「回禄(火災)」「款冬(蕗)」「歓楽(病)」「五色(瓜)」「八木(米)」等がある。2の2「唐名(からな)」では、「亞相(大納言)」「黄門(中納言)」「戸部(民部卿)」「相公(参議)」「武衛(兵衛督)」「阿州」「相州」「丹州」「濃州」「飛州」等が見える。3「漢語表現・漢文表現」は、「或~或~」「抑(ソモソモ)」「宜(シク)~可(ベシ)」等があるが、漢語表現は特に見えない。4「記録語法」では、「以~被~(モッテ~ラル)」「被下(クダサル)」「被成(ナサル)」「有御~(御~アリ)」等が見える。5「病の語彙」では、「違例」「口熱」「シヤクリ病」「中風」「腹病」「疱瘡」「痢病」「療病」等がある。6「唐代口語」では、「向後」がある。7「漢語副詞」では、「委細」「一途」「慇懃」「厳重」「惣別」「早速」等が見えた。
その他では、「有難々々」「喜悦々々」「殊勝々々」「神妙々々」「祝著々々」「珍重々々」「不便々々」「無念々々」「目出々々」「面目々々」等の評価語を多用する。
また、日記の一年目に仮名の記載が多い。大きな仮名文字は自立語に多く、小さな仮名文字は付属語が主。使用されているのは「ニ、ニテ、ヘ、ヨリ、ヲ、トテ、モ」等である。これは小仮名文字がないと誤読されそうな箇所に使用される。また助動詞の「キ」が「青侍一人被召具キ」のように小仮名表記される。日記の記述になれた二年目頃から仮名表記は減少していく。

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 『大乗院寺社雑事記』の「生涯」に於ける「命を失う」の意味の登場2014

    • 著者名/発表者名
      堀畑 正臣
    • 雑誌名

      『国語国文学研究』(熊本大学)

      巻: 49 ページ: 314ー330

  • [図書] 室町中期の古記録・古文書に於ける記録語・記録語法の研究2014

    • 著者名/発表者名
      堀畑 正臣
    • 総ページ数
      85
    • 出版者
      かもめ印刷

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公開日: 2015-05-28  

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