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2011 年度 実績報告書

平曲譜本の音形とアクセント-諸本の比較と整理

研究課題

研究課題/領域番号 22520474
研究機関大阪府立大学

研究代表者

奥村 和子  大阪府立大学, 人間社会学部, 准教授 (80264787)

キーワード平曲
研究概要

研究目的の一部である、平曲譜本の音形変化に関する調査と諸本比較整理の一環として、前年に引き続き譜本の調査を行った。具体的には、その本文や譜記からして非常に近い関係にあると考えられる青洲文庫本平曲譜本と尾崎家本平曲譜本とを対象として、(1)動詞音便形の調査(2)濁点の付され方についての調査を行った。(1)については会話文と地の文、会話文においては発話者の位相(特に性別)、動詞の種類(拍数・語幹末母音・敬語)、及びそこに記されている譜記等の点に留意しつつ用例を拾いあげ、データ入力を行った。(2)については古典大系本の読みを参考に、本文(漢字・かな)、振り仮名について濁点の有無をチェックし、データ入力を行った。後者において、漢字に付される濁点については「音読みに多い」「訓読みの場合は音読みに比べて濁点が少ないが、中でも連濁と関係ない場合はほとんど付かない」等の傾向が見られ「他の訓み方もあり得るような問題語形に付されることが多い」との先行論文の指摘を確認できそうであったが、青洲文庫本は濁点の数が尾崎家本に比してかなり多いこともあり、この記述に反して網羅的に濁点の付される傾向が見られるようであった。
ただし、いずれも計画書にも記した予想通り、調査対象が長文であること、用例のピックアップが手作業であることから、23年度中には調査が資料全体には及ばなかったため、引き続き24年度もある程度まで作業を続け.予定より調査範囲を狭めた形で最終的な整理考察を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

予定していた以上に資料調査及びデータベース化の作業に時間がかかっていること。また、平行して行った博士論文執筆のため、当初予定していた当研究のエフォート率を達成できなかったこと。

今後の研究の推進方策

最終年度にあたるため、調査を引き続き行いながら、その整理分析考察を行う。また、作業の遅れがあるため、あらかじめ研究計画にも記述した通り、当初の計画における調査範囲をある程度狭める予定。

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公開日: 2013-06-26  

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