• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

聴覚障害留学生のニーズに合わせた日本語教育に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22520517
研究機関筑波技術大学

研究代表者

細谷 美代子  筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 教授 (30282370)

キーワード聴覚障害 / 留学生 / 日本語教育 / 日本事情
研究概要

1.研究開始の平成22年度から研究環境整備の一環として、国内外の日本語教育学・日本語学関係刊行文献・資料収集に努めている。平成23年度は研究環境充実のため教材・教具類を中心に資料収集に努めた。平成23年度収集の教材・教具類は国内刊行・製作のものに限った。
2.収集した教材・教具類について、「聴覚障害者が学習する場合」および「聴覚障害者を対象に教授する場合」を想定し、学習項目・内容・記述など多方面から精査した。その結果、収集した市販教材・教具類の範囲においては全面的修正を要するような甚だしく不都合、不適切なものは認められなかった。
3.上記「2.」より、聴覚障害を有する学習者に特化した教材・教具開発という課題と並行して、ユニバーサルデザインの観点を教材・教具開発にどのように導入するかという視点からの新たな課題が確認された。過渡期においては、指導に当たる教授者の工夫に委ねられる部分が相当大きいことに鑑み、日本語教育教員に対する研修として聴覚障害や手話への理解を目指したプログラムの必要性が示唆された。
4.障害留学生の出身国・地域の文化と日本の文化を連携させた「日本事情」科目のシラバス開発を試みた。中国出身学生を対象としたシラバスを試作するとともに一部ユニットを試行した。日本の伝統芸能とされる狂言や落語に中国由来の題材が見られること、それら中国にルーツを持つ題材が日本の学校教育において漢文教材としても現れることを取り上げた。その結果、日中の文化交流に関する理解を通じて、日本の文化と教育への関心が深まった。
5.日本言語政策学会研究例会(平成24年2月18日 於 麗澤大学東京研究センター)で成果の一部を発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定した資料の収集及び分析を行った。分析を通して、ユニバーサルデザインの観点をどう位置づけるかという新しい検討課題を得ることができた。「日本事情」科目のシラバスを試作し、部分的に試行した。

今後の研究の推進方策

資料収集と分析を継続する。中国・韓国出身留学生を受講対象にするという設定で「日本事情」科目を中心に、シラバス開発を継続し、順次、ユニットを試行する。試行結果をもとに、改善点を抽出し、完成度を高めることとする。聴覚障害者のアイデンティティ、ろう文化等を尊重することを基本方針とする。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 聴覚障害学生の日本留学支援2012

    • 著者名/発表者名
      細谷美代子
    • 学会等名
      日本言語政策学会2011年度2月研究例会
    • 発表場所
      麗澤大学東京研究センター
    • 年月日
      2012-02-18

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi