研究課題/領域番号 |
22520521
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
大北 葉子 東京医科歯科大学, 国際交流センター, 准教授 (10361726)
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研究分担者 |
太田 克也 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 非常勤講師 (20251514)
松島 英介 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (50242186)
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キーワード | 漢字学習 / 日本語教育 / オンライン教材 / 近赤外分 |
研究概要 |
日立製作所のウエラブル光トポグラフィWOT220と頭部近赤外分光測定器HOT121を用いて前頭部の血流量変化を(1)書き写すだけ(2)ひらがなで与えられた読みを漢字に書く書写(3)漢字の読みを書く(4)読解の問題を解いているとの4条件で漢字圏日本語学習者と非漢字圏同本語学習者を被験者にして予備測定した。中国人日本語上級被験者では読むとき血流量の増加が見られたが、それ以外はあまり増加が見られなかった。中国人の日本語上級学習者では「読み」は難しいが、それ以外は簡単なタスクになっていると考えられる。 医療系の専門用語で使われる漢字は常用漢字にはない字形が複雑なもの「髄」があったり、「褥」は「産褥」「褥瘡」で、「嚥」は「嚥下」で「咀」「嚼」は「咀嚼」でのようにごく限られた熟語の中でしか使われない漢字があり、一般の市販の日本語教育の中では扱われていない漢字が多い。このような漢字はインドネシア、フィリピンの介護士、看護師候補生が日本の国家試験受験のときの大きな障害となると思われる。前述の介護士、看護師候補生の漢字学習は時間がかかるため、渡日前からの漢字学習が必要である。このような状況を鑑み、ウエッブで教材を公開すればインターネット環境があればどこからでも入手できるため、個々の漢字の情報と練習帳をpdfにして、医療系漢字の検索と練習シートがダウンロードできる医療系漢字学習教材のウエッブサイトをhttp://www.iec-kanji.com/kanji/立ち上げた。どのような漢字が図形的に学習しにくいかを検証するために漢字様字体をパソコン画面上に提示して漢字様字体の認知速度と正答率を調べるための心理学実験の刺激を選択するための予備試験を行った。
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