昨年度までに作成した問診票を実際に公立病院で使用し続け、英訳版の使用も開始した。双方から得られたフィードバックを元に作り上げた、よりよい問診票についてさらに検証し、大阪大学大学院言語文化研究科の院生諸氏、協力していただいた公立病院の担当者等からの意見を参考にして改良を続けた。また、インフォームドコンセントの充実や患者・家族の不安の解消に資することを目指して改良版を作成した、病院内で比較的頻繁に使用される文書8種類について再度検討し、見直しを行った。 その結果得られた知見を、"Practical research to build better communication between medical professionals and the public: a case study of medical admittance forms" として、イタリアのベルガモ大学で開かれた国際学会で発表するとともに、『インターカルチュラル・コミュニケーションの理論と実践』(くろしお出版 2015年発行予定)に「「わかりやすい日本語文書」を目指して ─病院文書の例を中心に─」と題して執筆した。
|