本研究は地域のJSL児童の日本語支援を行うことを大学の社会的使命ととらえて、地域と連携することによって、JSL児童の支援のための教材と支援システムの構築をめざした。具体的な成果は以下の3点である。 1.新学習指導要領対応の教科書1年ー6年までの教科書コーパスを作成しウェブ上に公開した。このデータベースを使用して、JSL児童の教科学習支援の基礎的研究に着手し、24年度は学会発表を含む研修を行った。さらに、このデータベースの公開によって、JSL児童の教科学習を円滑に進めるための研究が進むことが期待される。2.JSL児童支援のための教材の開発・実践・評価を行った。仮製本の段階であったが、他機関からの助成金を得て、教材は今年度中に出版される運びとなった。3.非専門家を対象として支援プログラムの開発ーワークショップを3回実施した。またJSL児童の集まるセンターに学生を派遣する個別支援体制を確率した。 上記1,2,3ともに、本研究終了後も後継続的に実践研究を進めていく予定である。 1については、学内で大学院生による研究が継続中である。2については出版にむけて準備をすすめている。3については大学生の支援チームを立ち上げ、豊島区教育センターと連携してJSL児童の支援を継続的に行っている。
|