研究概要 |
本研究の目的は、日本語教育の知見と「話し合い」についての他領域の成果を融合させ大学留学生の日本語による話し合い能力育成のカリキュラムを開発することである。本研究では、研究代表者らが策定した話し合いの評価指標と、日本人大学生の話し合い能力育成のための学習カリキュラムの成果を踏まえ、1)実際の話し合い場面の分析から日本語が中上級レベルの大学留学生の話し合い能力を調査し、日本人大学生との比較を行って留学生用の話し合い評価指標を策定する。2)日本人大学生向けのカリキュラムを基盤に留学生向けの話し合い能力育成カリキュラムを作成する。3)カリキュラムを実践して話し合い能力の変化を分析する。4)以上の1)から3)の結果を踏まえ、カリキュラムの改善を行う。上記4つの目的を達成するために、以下の4つのステップに従って進める。 ステップ1. 留学生の話し合い能力の現状分析・調査 ステップ2. カリキュラムの作成 ステップ3. カリキュラム実践と検証 ステップ4. カリキュラムの改善 2010年度は、ステップ1を中心に研究を行った。具体的には,(1)日本語が中上級レベルの大学留学生の話し合い場面の収録を行い、同時に、データ比較分析のために日本人学生のデータも収録した。(2)(1)で収録した話し合いデータを対象に、留学生の話し合いを評価する観点の絞り込みを行うための予備的分析を行った。(3)以上の予備的分析を踏まえ、暫定版のカリキュラムを作成した。
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