研究概要 |
1母語あるいは第二言語としての英語における言い換え(パラフレーズ)や要約(サマライゼーション)の手法とその指導に関する論文や書物(主にライティング指導書)を収集した。 2言い換えの手法について,これまでの自分の研究における分析を点検するとともに修正を行った。言い換えの手法については,「同義語の使用」「品詞の変換」「態の変換」「句-節の変換」「文の種類の変換」などを抽出した。 3文レベルの言い換えは,テキスト要約のための必須の技能であることを認識するとともに,要約における言い換えの手法を検討した。 4文を超えたレベルでの言い換えの重要性を認識するとともに,パラグラフ内,あるいはパラグラフを超えたレベルでの命題表出における言い換えの手法を検討した。 5日本人英語学習者の言い換え(パラフレーズ)能力調査のための,具体的方法と内容を検討した。 6日本人英語学習者(大学生)に言い換え能力調査のためのパイロット・スタディを実施し,問題点を洗い出した。(1)「次の英文を,意味が同じになるように,別の英文に書き換えない。」という指示では,十分に書き換え文を引き出せないケースがあった。(2)同じ書き換えの操作で書き換え可能な文が1つずつでは,十分に書き換え能力を測定することはできないケースがあった。 7以上の問題点を解決できるよう調査方法・内容を検討し,次年度に本調査を実施することにした。
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