研究課題/領域番号 |
22520574
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
清原 文代 大阪府立大学, 高等教育推進機構, 准教授 (90305607)
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研究分担者 |
田邉 鉄 北海道大学, 情報基盤センター, 准教授 (30301922)
浦山 あゆみ 大谷大学, 文学部, 准教授 (00298671)
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キーワード | 中国語 / e-Learning / PDF / Podcast / EPUB / Creative Commons |
研究概要 |
1.作成した教材の配信開始 (1)代表者清原は『中国の大学生と話そう!-讓我們互相学習〓!』を作成した。同教材は会話編15課と閲読課文9個からなる中国語教材である。教員が教材を加工して利用しやすいようにクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの表示-非営利-継承でインターネット配信を開始した。配信するファイルは音声付きPDF教材・PDF教材の元になったWordファイル、及び音声ファイルである。音声付きPDFはパソコンにマイクがあれば学習者が自分の声をPDFに録音し、模範音声と比較することもできる。また、代表的なスマートデバイスであるiPhoneやiPadにおける利用の便を図るため、iTunesStoreに登録し無償配信を開始した。 (2)分担者浦山は『基礎中国語の単語と例文』を作成した。同教材は入門初級から中級レベルにかけて必要と思われる約800の単語やフレーズについて、中国語簡体字・繁体字・pinyin・日本語訳、中国語例文とその日本語訳などを含む。例文は1文10文字以下を原則とし、可能な限りこの教材に見出し語として収録されているもののみを使用するように作例した。教員が利用加工しやすいようにExcelファイルで作成し、まず約200語分を(1)と同様にクリエイディブ・コモンズ・ライセンスの表示-非営利-継承でインターネット公開した。 2.タグ付けによる単語学習システムのプロトタイプの開発 分担者田邉は上記の『基礎中国語の単語と例文』を利用し、学習者が単語から自由に連想するキーワードをタグとして付加することにより、学習者が自らの意思で単語を選び能動的に学習していくためのシステムのプロトタイプを開発した。 3.外国語学習教材作成用のフォーマットとしてのPDFとEPUBの比較 代表者清原は昨年度に引き続き近年急速に普及しつつあるスマートデバイス用の外国語学習教材を自作するためのフォーマットとして、版面固定型のPDFと版面可変型のEPUBについて比較研究を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
開発した教材が当初の計画より分量が多くなったため完成が遅れた。その影響を受けて教材用音声の収録が平成24年2月にずれこんだ。結果として音声付きPDF教材への加工が遅れ、平成24年3月にインターネット配信は開始したものの、まだ全教材の配信が完結していない。また、研究計画では平成23年度後期から本研究の目的の一つである音声付きPDF教材を作るためのマニュアル作成を開始する予定であったが、上記の作業の遅れに伴い、まだ着手できていない。
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今後の研究の推進方策 |
1.教材の完全公開を急ぐ。平成23年度にインターネット公開を開始した教材については、順次作業を進め、平成24年度前期に全ての教材の公開を目指す。また学会発表等を通じて作成した教材を紹介し、可能であれば教材を使用した教員からのフィードバックを集める。 2.音声付きPDF教材の作成マニュアルの作成に注力する。代表者が音声付きPDF教材作成のためのマニュアルの原案を作成し、分担者に実際にマニュアルに沿って教材の加工を実践してもらい、そのフィードバックを受けてマニュアルを改善する。 3.平成23年度に作成した教材を授業で使用し、検証する。PDF教材の作成が遅れたため、当初予定していた代表者及び分担者による教材使用と検証は取りやめ、代表者の担当する比較的少人数の初級中国語クラスにて使用し、学生に対するアンケートやインタビュー等によりその効果を検証する。
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