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2011 年度 実績報告書

外国語学習者のためのスピーチプロダクションモデルの開発と応用

研究課題

研究課題/領域番号 22520587
研究機関明治大学

研究代表者

尾関 直子  明治大学, 国際日本学部, 教授 (00259318)

研究分担者 廣森 友人  立命館大学, 経営学部, 准教授 (30448378)
大和 隆介  京都産業大学, 外国語学部, 教授 (60298370)
キーワード英語教育学 / スピーキング / 情意要因 / 認知要因
研究概要

平成22年度に実施した実験で得られた研究成果を踏まえ,心理的要因を組み込んだスピーチプロダクションモデルを構築し,その妥当性を大学生に調査協力者になってもらい検証した。現在までの実験より,心理的要因が言語の概念化に強く影響を与えていると考え,被検者を実験群と統制群に分けて異なった2種類の実験をした。一つ目の実験では,実験群は,4枚の絵から構成される物語の順序をばらばらになったものを並び変えて物語を作り,統制群は正常に並んでいる絵に基づいて物語を作った。この結果では,物語の筋があまり難しくないことが要因であると思われるが,実験群と統制群にスピーチの正確さ,流暢さ,複雑さにおいて,統計的に差は見つけられなかった。その結果をみて,実験を考え直し,二つ目の実験では,実験群は4枚の絵から2枚を抜き取り,自分でその抜けている部分の物語を作り,統制群は正常に並んでいる絵に基づいて物語を作った。この実験結果については,引き続き詳細に分析中ではあるが,今年度,被検者にインタビュー調査も実施する予定であり,概念化が即興のスピーチにおいて重要な役割を果たしていることを量的調査,質的調査からの両面から証明できるのではないかと考えている。
一方,今までの量的調査の実験を通して,心理的要因が準備なして話す場合に非常に重要な役割をはたしており,特にスピーチの流暢さに影響を与えることが分かった。この結果を中心に,英語能力試験に基づく習熟度はスピーチの正確さと特に関係していることなどをまとめ,国際ジャーナルに応募した。審査結果については,まだわからないが、査読者のコメントなどもらい,修整すべきところは修整し,引き続き国際ジャーナルに応募する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定通りに研究は進んでいる。ただし,前述したが,一つ目の実験では、統制群と実験群に差が出なかったことから実験の手法を考え直し,2つ目の実験を行った分,予想以上に時間と労力がかかった。

今後の研究の推進方策

本研究では,情意要因や認知要因が即興のスピーチに与える影響を調査するために,量的調査を中心に行ってきたが,今後は,その結果をさらに説得性のあるものにするために,被検者にインタビューをして質的調査を行う。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [学会発表] How do various types of strategic planning affect story-retelling task?2012

    • 著者名/発表者名
      大和隆介
    • 学会等名
      The 10th Hawaii International Conference on Education
    • 発表場所
      Hilton Hawaiian Village
    • 年月日
      2012-01-07
  • [学会発表] アジアで教える日本語・英語-学習者の多様性に迫る自律した学習者を育てる2011

    • 著者名/発表者名
      尾関直子
    • 学会等名
      アジアで第2二言語を学び教える研究集会(北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院)
    • 発表場所
      北海道大学東京オフィス(招待講演)
    • 年月日
      2011-11-06
  • [学会発表] Language Learning Strategies for Tertiary Education2011

    • 著者名/発表者名
      尾関直子
    • 学会等名
      The JACET 50th (2011) Commemorative International Convention
    • 発表場所
      西南学院大学
    • 年月日
      2011-08-31
  • [学会発表] Task-Based Instruction : Theory and Practice2011

    • 著者名/発表者名
      尾関直子
    • 学会等名
      山梨県教育委員会
    • 発表場所
      山梨県教育センター(招待講演)
    • 年月日
      2011-08-08
  • [図書] 統合的英語科教育法2012

    • 著者名/発表者名
      尾関直子(村野井仁, 他)
    • 総ページ数
      142-179(240頁)
    • 出版者
      成美堂

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公開日: 2013-06-26   更新日: 2013-08-28  

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