研究課題/領域番号 |
22520587
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
尾関 直子 明治大学, [国際日本学部, 教授 (00259318)
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研究分担者 |
廣森 友人 明治大学, 国際日本学部, 准教授 (30448378)
大和 隆介 京都産業大学, 外国語学部, 教授 (60298370)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | スピーキング / 即興 / 形式化 / 概念化 / 認知的要因 / 情意的要因 / 言語的要因 |
研究概要 |
中学,高校で「即興で話すこと」が重視されない授業を受け,大学に入学してきた学生は,英語の4技能の中でもとりわけ話すことが苦手である。特に,即興で話すことは,非常に難しい活動であると思われる。即興で話すことに何が影響しているのか,この3年間研究してきた。最終年度には,実験の方法を変えて,同じような英語習熟度(TOEICとTOEFLの点数から推測しての2グループに分けて,ランダムな順番の4つの絵を並び替えてストーリーを作るグループとストーリー通りに絵が並んでいるグループに分けて,スピーチプロダクションの「概念化」に介入が入った場合,スピーチの正確さ,複雑さ,流暢さにどのような影響があるか調査した。その結果,ランダムな順番の絵を並べかえて,ストーリーを作成したグループには,概念化に心理的要因が影響を与え,スピーチプロダクションの流暢さや正確さなどに影響がでた。 また,別の実験では,英語習熟度が高いグループと低いグループを作り,ランダムな順番で並んでいるストーリーを与え,物語を作らせ,スピーチにどのような影響がでるかを測った。英語習熟度が高いグループには影響がほぼでなかったが,英語習熟度が低いグループほど,言語を概念化するときに心理的要因が作用し,スピーチの正確さや複雑さに影響があることがわかった。 これらの実験結果をレベルトのネイティブスピーカーのスピーチプロダクションモデルと比較した。リベルトのスピーチモデルには,情意的要因が全く掲載されていないが,これは,本研究結果である習熟度の高い学生には,情意的要因がスピーチにあまり影響がないという結果と一致する。おそらく,習熟度の低い学生には,習熟度が低い学生用のスピーチモデルが必要であり,そのモデルには,必ず情意的要因の影響を示す必要があることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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