研究課題
学習者要因の調査においては、学習者要因の尺度の整理と再検討を行った上で作成した尺度をもって、平成22年12月から平成23年2月にかけて、日本の大学のアラビア語専攻と非専攻を含めたアラビア語科目受講生約240名に対して質問紙調査を実施した。これまで行った調査のなかで、次の4つの要因に焦点をあてながら、アラビア語専攻学生と非アラビア語専攻学生の比較も含めて、分析を始めた。(1)12のアラブ文化要素への興味、(2)習得を希望する9要素のスキル・知識、(3)授業で重視されている(2)と同じ9要素のスキル・知識、(4)アラビア語習得の難易感である。現在の分析から明らかになっている結果は次の通りである。アラビア語専攻学生と非アラビア語専攻学生の間に、統計的に有意な程度の相違が認められた要因と認められなかった要因があった。また、アラブ文化要素への興味に関しては、アラビア語専攻学生と非アラビア語専攻学生の間に異なる因子が認められたことから、アラブ文化要素への潜在的な受け止め方に相違が認められると考えられた。指導理念の検証においては、コミュニカティブ・アプローチに関する文献と教材の収集および分析を行った。またアメリカからインディアナ大学スザンヌ・ステケヴィチ教授を招聘し、アメリカにおけるアラビア語コミュニカティブ・ティーチング等に関する講演会を開き、日本のアラビア語研究者らとの意見交換の場を持った(22年度に招聘予定であったが、東日本大震災のため23年度に実施)。指導理念の検証をふまえて、文法知識に基づいたコミュニケーション能力を伸ばせるティーチング・メソッドを盛り込んだ初学者向けアラビア語教科書を作成し、刊行した。
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The Arabic Language and the Palestinian Folklore in Daily Life-Papers Read at the Symposium held by the Arabic Language Academy and the Research Institute for World Languages (Haifa, September 30, 2009)(民族紛争の背景に関する地政学的研究Vol.15)
巻: 15 ページ: 19-28
民族紛争の背景に関する地政学的研究
巻: 13 ページ: 197-207
http://www.world-lang.osaka-u.ac.jp/user/liccosec/