研究課題/領域番号 |
22520613
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
永井 典子 茨城大学, 人文学部, 教授 (60261723)
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研究分担者 |
綾野 誠紀 三重大学, 人文学部, 教授 (00222703)
岡田 圭子 獨協大学, 経済学部, 教授 (90316274)
中西 貴行 常磐大学, 人間科学部, 講師 (10406019)
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キーワード | 学士課程教育 / 英語教育 / 入学前教育 / CEFR / ELP / ポートフォリオ / 読解 / Can doチェックリスト |
研究概要 |
平成23年度は、「学士課程教育導入英語ポートフォリオ」の原案をほぼ完成させた。 ポートフォリオの構成物の1つである、Language Biographyに含める自己評価のためのCan-doチェックリストは、前年度行ったELPの比較研究とCEFRの初級レベルに必要な言語知識や運用能力を詳細に説明したWaystage 1990( van Ek and Trim 1998)や中級レベルのThreshold 1990( van Ek and Trim 1998)を踏まえ、言語活動のタスクを読解に特定し、作成した。汎用性の高いCEFRの能力記述文を、特定の目的に即して、具体的なCan doチェックリスト化する方法とステップに関し、大学英語教育学会および、CercleS(European Confederation of Language Centers for Higher Education) Seminarで発表し、そこで得られたフィードバックを参考にし、"Adaptation of the CEFR to Remedial English Education in Japan"として論文にまとめ、Language Learning in Higher Educationに投稿し、現在審査中である。 また、LanguageBiographyに含む学習者の自律的言語学習を支援するためにワークシートやジャーナルは、2種類のヨーロッパの高等教育用ELPを参照し、独自に開発した。 さらに、学習者が自己の学習の進捗状況と成果を評価するためには、使用する学習教材と連関したチェックリストが必要なため、大学入学前教育にふさわしい教材のあり方についても検討し、その成果は、リメディアル教育学会で発表し、「大学入学前英語教育の到達目標設定及び教材に関する提案(CEFRに基づくアプローチ)」として論文にまとめ、日本リメディアル教育学会誌『リメディアル教育研究』に投稿し、現在審査中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初教材開発までは視野に入れていなかったが、具体的なCan do チェックリストと連関した教材を提示する必要があり、教材開発の在り方を提案することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
今後、23年度に作成した「学士課程教育導入英語ポートフォリオ」をパイロット使用し、その効果を測定する予定である。さらに、ポートフォリオに含まれるCan do チェックリストと連動した読解用の教材を作成し、ポートフォリオと一体化した教材の提案を行う予定である。
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