研究課題/領域番号 |
22520615
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
堀内 裕晃 静岡大学, 情報学部, 教授 (40221569)
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研究分担者 |
淺間 正通 静岡大学, 情報学部, 教授 (60262797)
桐山 伸也 静岡大学, 情報学部, 准教授 (20345804)
杉山 岳弘 静岡大学, 情報学部, 准教授 (70293595)
竹林 洋一 静岡大学, 創造科学技術大学院, 教授 (10345803)
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キーワード | 英語説得術 / マルチモーダル / 知識データベース / 情報技術 / 英語教育 |
研究概要 |
本年度は、3ヵ年の研究計画の2年目にあたることから、昨年度の研究を基にして継続的研究を行い、分析・考察の質的・量的拡充を図った。堀内裕晃(研究代表者)と淺間正通(研究分担者)は、英語説得術における効果的な語彙・構文を抽出し、特徴づけと考察を行った。堀内裕晃と桐山伸也(研究分担者)は、抽出した語彙・構文の韻律面での特徴づけと考察を行い、堀内裕晃と杉山岳弘(研究分担者)は、抽出した語彙・構文の場面と状況の特徴づけと身体言語面での特徴づけを行った。また、桐山伸也、杉山岳弘、竹林洋一(研究分担者)は、マルチモーダル知識データベースの構造化と英語説得術獲得のための学習支援システム構築のための検討を行った。今年度も、スピーチと会話を素材の中心とし、その中から聴衆や聞き手を説得する際に効果的に用いられている語彙・構文を抽出し、分析と特徴付けを行い、それらの韻律的特徴、場面的・状況的特徴、および、身体言語的特徴とのシナジー効果を考察した。興味深いことに、譲渡不可能所有構文において、身体部位名詞の限定詞が定冠詞か所有代名詞かによって話し手の心的状態が異なり、所有代名詞が限定詞として用いられている場合、話し手が何らかの感情を発話に込めていることが分かった。そして、話し手が聞き手を説得しようという意図でその構文を用いると、聞き手をより強く説得しようという意味合いが込められることが分かった。また、情報技術面では、昨年度同様、マルチモーダル知識データベース化実現のためのデータ構造およびインターフェイスに関する検討を行った。次年度は本研究の総仕上げとなるので、さらに分析・考察の量的・質的拡充を行い、知識データベース化と学習支援システムの構築を目指すことにする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
聞き手や聴衆を説得する際に効果的に用いられている語彙・構文の抽出、分析、特徴付けが順調に行われ、それらの韻律的特徴や身体言語的特徴とのシナジー効果についてもある程度の考察ができている。また、マルチモーダル知識データベース化実現のためのデータ構造およびインターフェイスに関する検討も進んでおり、最終年度には知識データベース化と学習支援システムの構築が十分可能であると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
これまで蓄積してきた語彙・構文的特徴、韻律的特徴、身体言語的特徴をさらに質的・量的に拡充させるとともに、言語的・非言語的知見とマルチモーダル知識データベース化実現のためのデータ構造およびインターフェイスの検討結果を統合し、それらの知見を知識データベース化し、学習支援システムの実装を試みる。さらに、構築した学習支援システムが効果的かどうかの評価を行う。
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