研究概要 |
あくまで外国語として英語を学習しているにも拘わらず、学校英語教育において多大な成果を収めているフィンランドに注目し、その学校英語教育の有効性に貢献している要因を抽出し、その相対的重要性を関係者への意識調査を通して確定した上で、日本の学校英語教育を改善していくためのマクロレベルの建設的な指針を提示するという本研究の目的を実現すべく、3年間にわたる研究の初年度に当たる作年度は、フィンランドの教育制度と外国語教育制度全般、及び小学校・中学校・高等学校における英語教育に関する先行研究の分析を行うとともに、夏期休業期間中の9月下旬の2週間を利用して、フィンランドを訪問し、小学校・中学校・高等学校への学校訪問を実施するとともに,当該学校の校長並びに英語科担当教員と研究テーマに関する研究討議および聞き取り調査を実施した。加えて,平成23年10月には,フィンランドから研究協力者で大学教員を招聘し、鳴門教育大学において、講演会を開催するとともに、研究協議を行った。 これらの研究活動で得られた成果は,論文にまとめて『鳴門教育大学小学校英語教育センター紀要』(創刊号)およびTEMPUS (Federation of Foreign Language Teachers in Finland, SUKOL :フィンランド外国語教師連合会)に投稿した。前者はすでに発行されており,後者は印刷中である。 これらの研究活動に加えて,第22回四国英語教育学会(平成22年6月27日、高松市)、第36回全国英語教育学会大阪研究大会(平成22年8月7日~8日,吹田市),平成22年度小学校英語教育シンポジウム(鳴門教育大学小学校英語教育センター主催、平成22年度11月20日、徳島市)、平成22年度鳴門教育大学附属小学校研究会(平成23年2月11日、徳島市)等に参加し、国内や海外での学校英語教育の現状や課題について新しい知見を多く得ることができた。これらの知見は研究2年目(平成23年度)の研究に活かしていきたい。
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