研究課題/領域番号 |
22520629
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研究機関 | 国立音楽大学 |
研究代表者 |
林 千代 国立音楽大学, 音楽学部, 教授 (30365522)
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研究分担者 |
山崎 朝子 東京都市大学, 環境情報学部, 教授 (80298017)
渡邊 泉 国際基督教大学, 教養学部, 講師 (40365523)
飯島 優雅 獨協大学, 経済学部, 准教授 (50337838)
大畑 甲太 フェリス女子大学, 文学部, 講師 (00407181)
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キーワード | 英語教育 / リーディング / モチベーション |
研究概要 |
本研究には主に2つの目的がある。まず、第一言語における情意面を重視した読解指導法(CORI:Concept Oriented Reading Instruction)について研究し、その内容を第二言語学習者の読解指導に応用する可能性を探求することである。もう一つの目的は、L2学習者のリーディング・モチベーションと読解力の関係を調査し,その結果に基づいて、認知面と情意面サポートを組み込んだL2における読解指導法を考案することである。具体的な研究内容は、1)日本人大学生が英語を読むことに対するモチベーションの構成要因を調査し,これらの要因と読解力との関係を明らかにすること、2)リーディング・モチベーションの個人差(英語熟達度・専攻・性別)を明らかにすることである。最終的には、本研究の成果に基づいて、認知面と情意面の双方を統合した形で織り込んだ「L2学習者のための読解指導法」を構築して包括的なL2学習者の読解指導法の確立を目指す。本年度の研究は、以下にあげる5つの活動を中心に進めた。 (1)リーディング・モチベーションのアンケート調査:代表者・分担者がRMアンケートおよび読解テストを実施し、参加者は、延べ1062名となった。現在、データは入力済みで、統計的な処理を行っている途中である。途中結果については平成23年度のJACET(大学英語教育学会)及びAILA(国際応用言語学学会)にて、発表を行なった。 (2)アメリカでの授業視察(Concept Oriented Reading Instructionの授業実践):代表者(林)と分担者(渡邊)でアメリカのワシントン市を訪れ、CORIの研究者であるKatherine Perencevich教授(Catholic University)とAna Taboada教授(GeorgeMasonUniversity)の授業視察及び研究の打ち合わせを行った。 (3)CORIの提唱者であるJohn Guthrie教授のシンポジウム参加。(日本図書学会主催、平成24年3月25日品川にて開催) (4)CORIについての学会発表:平成23年11月19日にJALT(東京)でCORIについての研究発表。 (5)CORIに関する文献の読書会。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アメリカにおけるCORIの授業視察と日本人大学生のリーディン・グモチベーション調査が2つの大きな柱であるが、どちらも順調に進んでいる。授業視察は、平成23年と24年にアメリカの大学と中学校で行なった。また、L1の研究者とも連携を行なっている。アンケート調査は、データ収集を終えて、統計分析を行なっているところである。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、過去二年間にわたる研究の成果を報告書にまとめる。まず、CORIの授業視察について、詳しいレポートを作成する。次に、統計による分析に基づいて、日本人大学生のリーディン・モチベーションのプロファイルを作成し、読解力とリーディング・モチベーションの関係について考察する。両者の結果を踏まえて、日本人大学生の読解力を伸ばすために効果的な読解指導法を提案する。
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